オブネココラム

ほそぼそ産業医 その他MD.PhD.。ご放念下さい。

一番高くて、一番楽しみな投資

今週のお題「人生で一番高い買い物」

 お金で幸福を買うことは出来ないが不幸を遠ざけることはできる。という名言がありますが、これは、何だか怖い。要するに、お金があれば安全な家に住み、安全な車に乗り、安全な食べ物を手にする事ができる。逆にお金がなければそれらは与えられませんよ、ということですか?それは人として、あんまりじゃないですか。成員全員が安心して生きていける社会を作ろうというのが人類の発展の原動力であり目標だったはずじゃないですか。

では、お金で得られるものは幸福をもたらさないから要らないかというと、そうでもない。お金が欲しいような要らないような、この感覚は我ながら可憐だと思うし、それが実は健全でちょうどいいとも思う。お給金が増えるのは嬉しいけれど、投資とか資産運用とか奨励する人は、どうしても尊敬できない。

だって投資って、誰かが損した分をぶんどってるか、社員が汗かいて生産した成長を掠め取ってるか、どちらかとしか思えない。初期費用として投資は、ある程度は必要なのは私にもわかる。でも、最近の業界は、現場の労働の成果を資産家が掠める分量が多すぎやしないかい?と思うのです。つまり、給料が上がらないのは株主を潤しすぎているからじゃあないのか?

 と、貧乏人の文句たれは置いておいて、真の投資と回収について考えてみました。誠実な投資の見返りとは、成長の果実を少しだけ受け取る事だと思います。で、真の成長とは?と考えると、ここはやはり人類の叡智の進化でしょう。叡智が進めば、今抱えている問題を解決する方法を思いつくかも知れないから。そのためには、やはり奨学金システムでしょうか。手始めに、毎年100人の10代の若者に学費と月20万円ずつ生活費の支給を大学卒業までする。返還は、してもしなくてもいい。成功率数%として一学年で数人は凄い大人になって社会にキックバックしてくれるだろうから、その人達がシステムを回してくれる様になるまで10年続ける。

うーん、幾らほど要るんだ?初年度だけで数億円。10年後に立派すぎる大人になった元高校生と毎年記念写真を撮れる特典付きで、とりあえず50億円位の投資がしたいです。で、老人になってから勝ち誇って自慢するのです。この、ひとかどの人は、私の事を先生って呼ぶのよ、と。