オブネココラム

ほそぼそ産業医 その他MD.PhD.。ご放念下さい。

一軍目指して

今週のお題「二軍のTシャツ」一応Tシャツは持っているけどもちろん全部二軍で、一軍のTシャツなんてそもそもない。つまりTシャツで外出は出来ません。というのに共感してしまうのなら、まあまあなお年頃ですね。ふふ。
 スーツは、衰えた筋肉や、張りのない首筋をさりげなく隠し、戦闘能力の高い人格を演出する様に作られている、鎧兜の様なものです。それに比べてTシャツは、着る人そのものが見えてしまう。だから、Tシャツはビジネスや公の場にはそぐわない。防火服を着ないで消火活動に向かう消防士の様に頼りなく思えてしまうから。
ところが、ゼレンスキー大統領は違う。ウクライナ軍の兵士と同じという、オリーブグリーンのTシャツを着て、オンラインで国際会議にも出席した。しかし、その姿を見て、カジュアルに過ぎると感じた人はいないのです。物凄い事だと思いました。彼の引き締まった表情、美しく整えられたスポーツ選手の様な筋肉、ウクライナ軍のTシャツであるというメッセージは、ハイエンドなスーツを着こなす各国の要人と見劣りしないどころか、圧倒的な存在感を放っていました。さすが俳優、見せ方が賢くて美しい。恐らくゼレンスキー大統領の周囲を固めるブレーンも、映像としての見せ方を熟知している方々なのでしょう。この時期に、国民統合のアイコンとして彼を選んでいたウクライナ国民の思慮深さを尊敬します。ゼレンスキー大統領でなければ、時の大統領が国外逃亡、傀儡政権が誕生して、今やウクライナ全土がロシアになっていてもおかしくなかった事を考えると、政治家は本当に国民が全員で知恵を絞ってきちんと選ばないと、と改めて思いました。
 ところで、そう、一軍Tシャツです。つまりTシャツを着て外出でにるか、です。それには、たるんだ顎や、ぽっこりお腹をどうにかしてからでないと、当面無理ですねー。或いは、開き直って、デブも愛嬌、で乗り越えるか?うーん、客観的に言って、それは私の場合、ほとんど環境汚染だな。